- 現役インフラエンジニアが執筆
- インフラエンジニア歴「3年」
- 複数の資格(応用情報技術者やAWS等)の保持
- 絶賛、転職活動中
・CCNAについて分からない
・CCNAとは何なのか?
・CCNAを取得するメリットはあるのか?
インフラエンジニアの私も、実際に業務するまで「CCNA」という資格を聞いたこともありませんでした。
本記事では、「CCNAについて分からない」「CCNAの資格を取得する意味があるのか」と思っている方に対して、ネットワーク資格『CCNA』についての基本情報を書いていきます。
- CCNAについて分からない人
- CCNAを取得するメリットを知りたい人
ぜひ最後までご覧ください!
CCNAって?
CCNAとは
CCNA(Cisco Certified Network Associate)とは、ネットワークに関連する機器の世界最大手と言われる「シスコシステムズ社(Cisco Systems)」がネットワークエンジニアとしての技能を認定する検定試験のひとつです。
以下の図は、Ethernetスイッチ、ルーター、企業向けの無線LAN機器で構成する国内ネットワーク機器製品市場についてです。
引用元:IT Leaders
このように見ると日本国内だけで見ても、圧倒的なシェア率ですね。
CCNA(Cisco Certified Network Associate)に『Network』と記載あるとおり、ネットワークに関する基礎知識が求められる資格です。CCNAを取得することは、ネットワークエンジニアとして最低限の知識やスキルを有していることの証明になるので取得を検討してみましょう。
シスコ技術者認定の概要
シスコ技術者認定(Cisco Career Certification)は、インターネットワーキングや同社ルータ製品に関する技術の証明および、エンジニアの育成を目的とした認定資格です。シスコ技術認定資格の体系は、2020年2月lに大幅改定されています。
シスコシステムズの技術者認定資格は5種類です。
難易度の低い方から、
- エントリー
- アソシエイト
- プロフェッショナル
- エキスパート
- アーキテクト
の順です。さらに、シスコシステムズの技術者認定には9種類の試験に分類されます。
- Design
- Enterprise
- Wireless
- Collaboration
- Data Center
- Security
- Service Provider
- CyberOps
- DevNet
一般的にCCNAといえばCCNA Routing and Switchingのことであり、これが9種類の中で最も人気で受験者が多い試験です。つまりCCNAは、5種類のグレードの中でアソシエイトに位置するRouting and Switchingの試験を指します。
CCNAの資格試験の概要
試験範囲
上述した通り、複数分野に細分化され9種類の試験が存在していましたが、2020年2月からCCNAは大幅に改定され、『CCNA』として統一されました。
複数の試験区分が統一されたということは、CCNAは「ネットワークの基礎」「ネットワークアクセス」「IP接続」「IPサービス」といった従来の「CCNA Routing and Switching」に相当する範囲に加えて、「セキュリティの基礎」や「自動化とプログラマビリティ」なども範囲に含まれます。
- ネットワークの基礎:20%
- ネットワークアクセス:20%
- IP 接続:25%
- IP サービス:10%
- セキュリティの基礎:15%
- 自動化とプログラマビリティ:10%
受験料
CCNAの受験料は33,600円(税抜)で、クレジットカードで決済が可能です。
改定前の受験料は39,600円(税抜)→改正後は33,600円(税抜)です。
また、テストセンターに行って受験する場合は現金での支払いができるところもあります。
所要時間
試験時間は120分です。
また、15分前には試験会場で準備を完了しておく必要があるため、時間には余裕を持っておくようにしましょう。
出題形式
CBT(Computer-Based Testing)方式という出題形式が採用されています。
解答用紙ではなくパソコン上で回答を行う形式の試験です。
合格率・合格点
公式での合格率は公開されていません。
合格者の体験記には合格率は25~30%という声があるそうです。
また、合格点も公開されておりません。
しかし、合格者は約75%の850点ほどを獲得しており、筆者の私も約850点近くを取得し合格いたしました。
有効期限
CCNAは民間企業が認定しているベンダー資格にあたります。
一度資格を取得したからといって永久的に認定されるものではなく、CCNAの有効期限は3年と定められているため、3年の有効期限が到来する前に更新が必要です。
CCNAの有効期限を更新するために、CCNAに再度合格するかCCNPなどの上位資格に合格しましょう。
CCNAの資格試験の難易度
上述した通り、合格率の公式発表はないのですが、CCNAは高難易度化している言われています。
未経験ならば数ヶ月は勉強しないと合格は難しいといえます。また、2020年の新試験制度になって8つの分野が統合されたことにより、さらに高難度化しているのでしっかりと準備してから試験に挑みましょう。
これから紹介していくCCNAオススメの勉強方法を実践したならば、未経験の方でも独学で合格できると思いますので参考にしてください。
なお、筆者の私には未経験者の方には240時間、ITエンジニアの方には180時間近くの勉強時間が必要だと感じました。
未経験の場合
ITエンジニアの場合
CCNAの資格を取得するメリット4選
インフラエンジニアの私が現場で感じたことや先輩から聞いた『CCNA』を取得した場合の代表的なメリットを紹介いたします。
知名度が高い資格なので能力をアピールしやすい
ネットワークに関する資格は多くありませんが、シスコシステムズ社が有名な企業のため、CCNAを知らないIT業界の人はあまりいないでしょう。
CCNAを取得することで、ネットワークに関する基礎的な知識や技術を身につけていることが証明できるでしょう。
ネットワーク機器に関する基礎知識が身につく
試験勉強ではネットワーク機器の設定をハンズオンを通じて、知識を身につけることが多いでしょう。
シスコ社の製品は実際のネットワーク構築の現場で使われていることが多いため、実践的な知識を身につけられるのも魅力です。
会社によっては手当がつく
ネットワークの分野に関する高度なスキルが求められる職場では、従業員のスキルアップを目的としてCCNAをはじめとした資格の取得が推奨されています。
私の企業では、CCNAを取得することで資格手当を支給してくれています。ほんの僅かですがモチベーションにつながります。
就職・転職に有利
ネットワークの知識はどんなエンジニアでも必要不可欠です。
ネットワークエンジニアに限らず、サーバーの構築・管理や、Webサイトの作成・運用でも、ネットワークは絶対に必要です。持っているだけで色々な職場環境でも必要とされるでしょう。
また近年ではAWSなどのクラウドサービスの発達により、クラウドエンジニアが増えています。ネットワークの知識はクラウドサービスでも必要不可欠なためクラウドエンジニアにも役立つ資格と言えます。
CCNAの資格の勉強方法
人によって合う合わないがあると思いますが、筆者の私は以下の方法で合格いたしました。よかったら参考にしてください。
ゆきまるはこちらの方法で勉強しました!
参考書を一読する
まずは、参考書を購入しCCNAの試験範囲を全体的に把握していきましょう。
書籍を購入することで試験範囲の内容や概要を把握することができ、今後効率的に学習していくことが可能です。
以下はおすすめの参考書です。
▶︎▶︎シスコ技術者認定教科書 CCNA 完全合格テキスト&問題集[対応試験]200-301
2020年からの改定後の試験に対応している参考書となっています。図の説明が多いため初心者にも分かりやすいように解説してくれています。
問題集も付属しているため、この1冊で十分合格が目指せるほど充実した内容となっています。
Udemyで学習する
参考書の一読が終わりCCNAについて全体的に網羅ができた人は『Udemy』で学習を進めていきましょう。
Udemy(ユーデミー)とは、200,000以上の講座があるオンライン学習プラットフォームで、動画コンテンツを用いたオンライン学習がメインです。
また、Udemyで学習をする場合は以下のコースの購入を検討してみてください。
▶︎▶︎【完全版】未経験から合格!Cisco CCNA試験対策講座(Packet Tracerのハンズオンも完備!)
正直、このコース1つで全て完結いたします。
『Udemy』には、様々なコースがあり私自身も多くのコースを購入していきましたが、『CCNA』を取得するためにはこのコースのみで十分であるなと感じました。
Ping-tの問題集を解く
最後に記憶を定着させ試験に合格するためには、問題を解くことが必須となっていきます。
そこでこちらの『Ping-t』のみ問題を解いて居たら問題ないでしょう。
Ping-t(ピングティー)とは、CCNA/CCNP、AWS、LinuC、LPICなどの主にIT試験の合格を目指す人を応援する学習サイトです。ほとんどが無料で利用することができます。
Ping-tの問題をしっかりと理解して解いていけば、十分合格できるでしょう。
CCNAの資格の受験方法
ピアソンVUEにて試験会場で受験
CCNAを取得するには、『ピアソンVUE』に予約をして、全国にある指定の受験会場で試験を受けることが可能です。
ピアソンVUEとは、世界各地で展開するテストセンターと、ほぼすべての業界におけるパートナーシップを通じて、世界中のコミュニティを保護し、発展させる人材を認定し、ライセンスを付与するための、専門性を高める試験を提供しています。
試験日や試験会場は特に決まっていないため、都合が良い日程や会場を選びましょう。
受付期間 | 随時 |
試験日 | 月曜日~土曜日 ※日曜・祝日を除く |
試験会場 | 全国の試験会場 |
試験方法 | PC |
合格発表 | 解答終了後、発表 |
オンラインで受験
コロナ禍という情勢もあって、実はオンラインでテストを受験することも可能です。
オンラインで受験する場合には、「ピアソンVUE」の『OnVue』で受験を行います。
『OnVue』とは、ピアソンVUEが提供するオンライン監督による受験形式で、ウェブカメラを通じて試験監督員が遠隔で受験者を監督する試験で、自宅などで受験が可能です。
受付期間 | 随時 |
試験日 | いつでも可能 |
試験会場 | 自宅や職場などの壁に囲まれた空間 |
準備物 | 2.壁に囲まれた空間 3.インターネット環境 4.本人確認書類 | 1.Webカメラが搭載されたPC
- システムテスト
- OnVUEソフトウェアをダウンロードし、PC(Macでも可)が要件を満たしているか、インターネット環境に問題がないか等を確認
- 試験予約
- 「試験オプションの選択」ページで「自宅または職場」を、「プロクター言語の選択」ページで「日本語」を選択
- 受験当日
- 予約時間の30分前になったら、アカウントにログインをしてチェックインを開始
- OnVUE の設定
- ログイン後「試験の開始」をクリック
- OnVUEソフトウェアのダウンロード
- アクセスコードの入力
- チェックインの開始
- 写真撮影
- ウェブカメラまたは携帯電話を選択
- 顔写真の撮影
- 本人確認書類の撮影
- 受験スペースの撮影
- 最終ステップ
- 試験規則の再確認
- OnVUE以外の不要のアプリケーションを終了
- 試験開始まで待機
- 試験開始
まとめ
本記事では、CCNAについてまとめてみました。
インフラエンジニアとして持っていて損はない『CCNA』
仕事をしている人でも毎日少しずつ学習していたら、半年もあれば取得できるでしょう。
少しでもこちらの記事が参考になりましたら嬉しいです。
拝見いただきありがとうございました!
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